延暦寺 (比叡山)

世界遺産「古都京都の文化財」

天台宗総本山

 高野山・恐山とともに日本三大霊山の一つとされる比叡山に広大な寺域を持つ天台宗の総本山。奈良時代末期、最澄 (767〜822)19歳の時比叡山に登り草庵を結ぶ。788年32歳の時、平安京の鬼門鎮護の為に一乗止観院、後の延暦寺根本中堂を創建。823年(弘仁14)延暦寺の名を勅賜。 以後1200年もの間不滅の法灯を護り続ける。比叡山で修行した僧より円仁、円珍、源信、法然、慈円、親鸞、道元、日蓮、一遍、弁慶?などを輩出。 日本仏教の母山として確固たる地位を築いてきた。平安時代末期には、3塔・16谷・ 3000坊を数えていたといわれる。織田信長により、一山焼き討ちに遭うが、豊臣秀吉や徳川家康によって復興 がなされる。しかし、家康の死後、黒衣の宰相と呼ばれた天海僧正により、江戸の鬼門鎮護の目的で上野に東叡山寛永寺が建立され、以後、宗務の実権は江戸に移り、完全な復興とまでにはいたらなかった。 明治以降の政府の廃仏毀釈政策による上野寛永寺の衰退ぶりを見ればそれがかえって幸いしたのかもしれない。昭和にはいってからも諸堂の復興、整備が行われ現在にいたる。14世紀から17世紀の建造物が現存。延暦寺は比叡山の山上にある根本中堂を中心とした東塔地区、釈迦堂を中心とした西塔地区、円仁によって開かれた横川(よかわ)地区の3地区 と、比叡山山下にある延暦寺の鎮守社であった日吉大社や本坊であった滋賀院などがある坂本地区に大別されている。
 
比叡山 主峰は標高848.3mの大比叡ヶ岳。滋賀県と京都府にまたがり、琵琶湖にそって南北に連なっている山系。北は比良山系、南は如意ケ岳(472m)に接している。東斜面に延暦寺の諸堂が点在している。仏教の霊地で殺生禁断の地であったために、比叡山全体が天然記念物の指定を受け、野猿や野鳥の天国となっている。特に、野鳥については、ホトトギス・サシバ・カッコウなど夏鳥を中心に、年間80種以上の鳥が見られ国の鳥類繁殖地に指定 されている。また、日本全土に生息している植物種の四分の一にあたる千百種の植物が生息する。
 
比叡山の桜

 

 比叡山の桜の多くは八重桜。

 松月、関山、普賢像、祇女、貴船、白雪、東錦、麒麟、福禄寿、黄桜、楊貴妃など約40種

 写真は鐘馗(しょうき)

 

 

延暦寺の国宝・史跡

根本中堂 宝相華蒔絵経箱 金銅経箱 七条刺納袈裟 刺納衣 伝教大師将来目録 羯磨金剛目録天台法華宗年分縁起 六祖恵能伝  伝教大師入唐牒嵯峨天皇宸翰光定戒牒〈重文〉根本中堂廻廊 転法輪堂 戒壇院 瑠璃堂 相輪棠 常行堂及び法華堂 大講堂 絹本 著色天台大師像有賛 絹本著色天台大師像 絹本著色文殊菩薩像紙本著色山王霊験記 絹本著色相応和尚像 絹本著色不動明王三 大童子五部使者像 絹本著色山王本地仏像木造不動明王二童子像(3躯) 木造千手観音立像 木造釈迦如来立像 木造光定大師立像  木造不動明王立像 木造大威徳明王像 木造金剛夜叉明王立像 木造降三世明王立像 木造軍茶利夜叉明王立像 木造四天王立像(4躯)  木造阿弥陀如来立像 木造聖観音立像木造吉祥天立像 木造維摩居士坐像 木造慈恵大師坐像(2躯) 木造四天王立像 木造大黒天立像  木造薬師如来坐像 尾長鳥繍縁花文錦打敷 紙本墨書道・和尚伝道文 紙本墨書華厳要義問答(2巻) 紙本墨書山門再興文書 伝述一心戒文(3帖) 悉曇蔵(8帖) 紺紙金銀交書法華経(8巻) 紺紙銀字法華経(8巻) 延暦寺楞厳三眛院解
〈史跡〉延暦寺境内

世界遺産

世界遺産解説板

 

拝観時間   8:30〜16:30 西搭・横川 8:30〜16:00

交通

JR湖西線比叡山坂本駅下車バス坂本ケーブル乗車場

京阪坂本駅下車徒歩坂本ケーブル乗車場

叡山電車八瀬比叡山口よりケーブルとロープウェイ

京都駅・京阪電車三条駅よりバス

 

 
比叡山延暦寺東搭地区-坂本ケーブルで延暦寺駅に着くとそこはもう延暦寺東搭地区
 比叡山三搭十六谷の中心、延暦寺総本堂の根本中堂(国宝)、大講堂、文殊楼、阿弥陀堂、戒壇院、塔頭などの堂塔が立ち並んでいます。

 写真と解説

比叡山延暦寺西塔地区-東搭より1kmほど離れた奥比叡
 山上では最も古い釈迦堂のほか、にない堂(法華堂・常行堂)、伝教大師御廟所の浄土院などがあります。
 写真と解説
比叡山延暦寺横川地区
 慈覚大師円仁により開創された横川中堂、根本如法搭、静かなたたずまいの恵心堂、元三大師堂などがあります。
 写真と解説
比叡山延暦寺坂本地区